私も様々な自己啓発本を読んでいますが、この本の表紙にも書いてある通りまさに自己啓発の源流となる一冊でした。

岸見一郎・古賀史健の本「嫌われる勇気」

 

私はこれまでアドラー心理学という言葉は耳にしたことはあるのですが、内容は全く分かりませんでした。
その内容は衝撃的なものでしたね。これまでの考え方が大きく変わりましたよ。
この本ではアドラー心理学を“鉄人と青年の対話”という形式でわかりやすく説明しています。

 

多くの項目があるのですが、私が印象に残ったところをいくつか紹介します。

トラウマは存在しない!原因論と目的論

例えば過去にいじめられたなどの経験がトラウマになり、それが原因でひきこもりになってしまう。
外に出ようとしても体中が震えて踏み出すことができない。
一般的に知られている話ですよね。
しかし、アドラー心理学ではトラウマは存在しないと、トラウマ自体を否定しています。

原因論での見方は先にも書いたように、「過去のトラウマが原因で外に出ようとすると不安に襲われてしまう」というもの。
これに対し目的論では、「外に出たくないから“不安”という感情を作り出している」と考えるのです。

この場合なぜ外に出たくないのかというと、外に出ないでいる状況では、親が心配してくれる。
形はどうであれ周りから注目されているという状況にあるのです。

しかしそれが外に出てしまえば、元気になった言って注目はされない。
その他大勢と同じになってしまうのではないのか?

そういう恐れから“外に出ない”という目的が先にあり、出ようとすると不安や恐怖という感情を作り出してしまうというわけです。
トラウマは存在しないと聞いた瞬間はえっ?って思いましたね。
しかしその後の説明を読んでいくと、とてもわかりやすく納得がいく話になっています。

 

すべての悩みは対人関係の悩みである

アドラーは「人間の悩みはすべて対人関係の悩みである」といいきっています。
悩みをすべて消し去るには、宇宙の中でただ一人で生きているしかないのだと。

“孤独”を感じるにも他者を必要とします。
恋愛の悩み、お金に関する悩み、考えてみればたしかにそこには他者が存在し、人間関係の悩みであることがわかりますね。

この章では対人関係を考えるうえでの「劣等感」について述べられています。
劣等感自体は「客観的な事実」ではなく、「主観的な思い込み」であると。
自分自身を他者との比較(対人関係)のなかで、「劣っている」と自ら意味づけしているだけなのです。

短所とみるのか長所とみるのか、どちらを選ぶことも可能なわけです。
そしてそれは、自分自身で選択することが可能であるのです。

 

他者の期待を満たすために生きてはいけない

周囲から認められたいという感情はあなたも感じたことがあると思います。

承認欲求というものですね。

アドラー心理学では、他者から承認される必要はない、むしろ承認を求めてはいけないのだそう。
他者から嫌われたくないとか、承認されたいと願いすぎるあまり、他者が抱いた「あなたはこんな人であってほしい」という期待をなぞって生きていくことになる。
つまりそれは自分を押し殺し、他人の人生を生きていくことになるのだと書かれています。

幸せになるには、他者の期待を満たす必要はなく、自分の人生を生きることが大事なのです。

こういうと自分勝手に生きるのがいいのか?となってしまいそうですが、そうではありません。
これを理解するには「課題の分離」という考え方を知る必要があると書かれています。
自分の課題と他者の課題を切り離し、他者の課題には踏み込まないというものです。

詳しくはぜひこの本を読んでみてください。

 

共同体感覚とは

対人関係のゴールにあるものは「共同体感覚」というものだそうです。
他者を敵ではなく仲間だとみなし、そこに「自分の居場所がある」と感じられることを共同体感覚というのだそう。

アドラーの言う共同体感覚とは、家庭や職場、地域社会という枠組みだけではなく、国家や人類などを包括したすべて。
さらには動植物や無生物、過去や未来という時間軸までも含まれるとしています。

共同体感覚とは「社会への関心」という意味もあるようです。
私たちが幸せになるには、自己への執着を他者(社会)への関心に切り替えていく必要があるのです。

 

いま、この瞬間から幸せになることができる

私たちの人生というのは線ではなく点の連続である。
人は過去にも未来にも生きているわけではなく、いま、ここにしか存在していない。
アドラーはそう話しているようです。

私たちは、ぼんやりと未来を考え不安に感じてしまうことがあります。
しかしそう感じてしまうのは、人生全体にぼんやりと光を当ててしまっているからなのです。
いま、ここに強烈なスポットライトをあて真剣に生きることで、それは幸福な生となってくるのです。

 

まとめ

このアドラー心理学ですが、あたまでは理解できていても実践することが難しいと感じることもあると思います。
アドラー自身もそれは認めているようです。
なぜ難しいのか。
それは「勇気」が必要なのだといいます。
しかしそれは難しいことではなく、いますぐにここで実践できることなのです。

この本は一度ではなく、手元に置いて置き何度でも読み返してみたいと思う一冊でした。

スポンサーリンク